先日見たTVドラマでの一場面
母子家庭で育ちながらもライターとして頑張っているヒロインが、
自分の会ったことが無い父親が殺人犯だった と知りショックを受けていました。
泣きながらそれを恋人に話すと、彼は
「そんなこと関係ない。君が誰の子であっても僕は君が好きだ。結婚しよう！」と言ってくれて彼女は苦しさから一転 嬉しさと幸せを感じるんですが、
翌日、風邪で欠勤の連絡があったはずの彼氏が彼女の家に尋ねてきて
「よく考えてみたんだけど、DNAと子供のことを考えると育てていける気がしないんだ。でも子供を持たないという気持ちにもなれないし・・・だから、ごめんなさい。結婚の話はなかったことにして。本当にごめんなさい」
と言って彼女の部屋の鍵を置いて出て行っちゃうんです。
呆然とするヒロイン
TVに突っ込み隊 といたしましては、
「なんだ～、覚悟のない男だな。一晩で翻しやがった」（ドラマの展開としては読めるな）
って感じですが、
まず、私が思いましたのは、
DNAって ほとんど同じなんだけど・・・
殺人犯っていうのはDNAの問題じゃないんだけど・・・
要は殺人犯の娘 という肩書にビビってる。
そりゃ、その肩書のインパクトは強いでしょうが、一瞬引いたとしても、
彼女が殺人犯じゃなくて、その殺人犯にも育てられたわけじゃなくて
今とても真っ当な人柄だとしたら、
何の問題があるのか！？
あるとしたら、世間の不当な差別だけじゃないのか。
しかも、それ、名札につけて歩くわけじゃない。
現に本人が大人になるまで知らなかったくらいの
まるで 遠い親戚の話 と同じくらい遠い話だ。
DNAが殺人者を作るわけじゃない。
カルマは社会や環境からは受けるけど。
殺人犯と同じ要素 というのは普通の人間にも何％かは必ずあって、
アグレッシブな要素が普通より強く、特にすぐにカッとなる性格 とか
負の感情を内側に溜めやすい とか 誰にでもあるのと同じ要因に
大量のストレスがかかった場合。持ちこたえられなくなる。
元々が少ない人は 負荷がおおきくても平気、でも小さい負荷で刺激される人もいる。でも誰にでも多かれ少なかれある要素。
通常は罰則のペナルティが怖いからしないだけ。
また、 怒りや鬱積が溜まりきって逃げ場を持たない とか
ずっと虐げられてきたか、自己否定と恨みの気持ちを一人で抱えてきたか
誰にも相談できる相手がいない とかいう環境的要因があって理性の限界を超えてしまう時がある。
つまり、誰でも極端に追い詰められたり、煮詰まりきってしまうと
可能性があることだ。
現代の日本は法律的罰則がきついのでそれを考慮すると実行に至らないだけの話で
何か歯止めがプツッとキレた瞬間 人は理性を失ってしまう。
理性が安定している状態で理性が切れた人の心境がわからないのは当然のことで、そんなの本人にもわからない。
理性を見失った状態を狂気って言うんですね。
やったら酷いことになるのに 歯止めを失ってやってしまう
これ、カルマのなせる業です。爆発的な負の感情。
歯止めが利きません。
まともじゃないからする？
だとしたら、
戦争で殺せと言われて殺したり、襲われて抵抗してはずみで殺したり、
かつては日本でも殺人が合法化されていた時代もあったし、
中東やアフリカでは少年少女に銃を持たせている状況もある。
その中では 環境全体が狂気
でも人々はその時のその状況の平均を不思議だと思わなくなってしまう。
今決めているルールが普遍的な正義ということでもなく
今の日本の当たり前にもひどい歪みの要素はあるし
この世界にはありとあらゆる素敵なものからおぞましいものまで
いろんなものが存在しているのです。
おぞましいもの というのは、殺人という行為もそうだけど、
動物を殺すのはなぜ平気なのか とか
人間を虐待するのはダメだけど、動物ならいいのか とか
ペットはダメだけど、家畜なら殺していいのか とか
いろんな奇妙な状態と共存している私達人間。
当たり前になってしまっていることは、だれもそれを直視せずに
まるで無い事のように扱うことができる。
「穢れ」というレッテルで人を虐げる意識の方がずっと暴力的だ。
そう、差別のことです。
私達人間は、幸せに生きる生き方を教わって初めて 幸せに生きる方法を身につけます
年齢は関係ない。人種も関係ない。経歴も重要ではありません。
その人となり。
愛を知る本当の成熟した人格になることで
多くの愛を育てます。
酷い状況を見て、
それに加担しないで 多くの命と共に救われることを選べる人は
この世界から大切にされるでしょう。
身体がどんなDNAで構成されようとも、
私たちはただ たまたまこの体に生まれてきた魂なのです。
今、受難のオーストラリアの命にも愛の手を。
↑コアラの画像をクリックしてください
