2019年11月

幻想からの解放

私たちの苦悩は、幻想である  ということを

紀元前5世紀に お釈迦さまは気付きました

それ以来 お釈迦さまは

人々が苦悩から解放される方法を説いてまわり、

多くの人が苦悩から救われました。

それが仏教です。

 

でも、宗教というものも長く続きますと形式だけが残り内容が薄れてきて形骸化してしまいます。

仏教の本当の意味を理解する継承者が途切れてしまうと、

そこで仏教はただの伝統儀式になっていきます

後世の人々は意味を分からず形だけ受け継いで廃れてしまいます。

 

悟りというものを理解するには

悟り体験 という体験が必要です

これは理解すること とは また違うのです。

自我の煩悩を抱えたまま、それに気づかず、悟りを理解したとしても、

悟りを伝えることができません。

多くの僧侶たちが 悟りを知らないまま仏教を教え伝えることで

仏教は教えの内容が全く違うものになっていきました。

そこには仏教の真髄はありません。

煩悩は湧いては消え湧いては消えするものですが、

湧いたまま消えずにそれに振り回されているのが

多くの人々です。

 

苦悩から解放されることは

苦悩を無いものにする ということではありません。

苦悩してはいけない ということでもありません。

苦しめる人が悪い ということでもありません。

苦しむ人は愚かである ということでもありません。

苦悩が心の内から消える  ということです。

これは あなたが意図的にすること とは ちょっと違います。

 

苦しみを作っていた幻想が消えてしまう ということです。

 

つまり苦しみを生み出していた原因に気付き、

それが幻想だったとわかって、幻想が取れてしまう ということ。

 

悟った瞬間笑いだす とよく言われますが、

これは、「え?なんや、しょーもな!」(関西弁)みたいな。

「え~、なんだ、意味ないじゃん!そんな無意味なことにしがみついてきたのか!?」 って いう馬鹿馬鹿しさからの解放の脱力の笑いなわけです。

これまでどれだけ実体のない幻想に執着し、怖れ、人生を捧げてきたことか!?

 

自分のものとか、取った取られた、とか、損した得した とか

あんなことがあった、なかった、

こんなことが起こるかもしれない

起こったらどうしよう

起こったら嫌だ、怖い、とか。

逆らえない とか こんなはずじゃなかった とか

こんなんじゃ嫌だ とか

そうあなたのお悩みそのもの。。

 

すべて頭の中にある お悩み というイメージです。

 

今 あなたが、与えられている 今 をどう生きるか だけになりますと

悩みはそれほど大きくなりません。

あなたはしたいようにどちらかを選べばいいだけなのです。

失敗しない人生など つまらないですから

失敗体験も味わい深い人生の一コマです。

あなたはあなたにしかできない人生の旅人なのです。

旅を楽しんでください。

 

旅を穏やかにする方法があります。

それが仏教の教えであるように思います。

 

戒律などは重要ではありません。

カルマが消えた静寂の境地を 瞑想で体験することができます。

一朝一夕には成就しません。

日々の瞑想習慣がそれを可能にします。

瞑想中

最期の壁

どうしても 何らかの壁が取れないような感じで

100%スッキリしないんだけど? というあなたにお話しします。

 

しばらく瞑想を続けているんだけども

なんだかわからないけど、何かが取れていない感じ がしている人

スッキリしないですよねぇ。

内側に潜んでいるものを出したいけど出ない

あるいは出すのが怖い のかも・・・

見たいようで見たくない  などなど

様々な思いを味わっておられるかもしれません。

 

これ、心配しなくていいです。

もやっとしたものがあっても むりにそれを潰そうとしないでください。

それは時期が来れば全部出て行きます。

 

なかなか出て行かないのは まだ出て行く条件が揃っていない

ということも大きいのです。

急ぐことなどありません。

 

ただ、日々直面する事に真摯に向き合ってください。

自分に与えられる運命を生きればいいのです。

出来ても出来なくても

どちらでもいいのです。

あなたが あなたの思うように生きた時、

出て行くものは出て行き、

時期を待つものは まだあります。

 

どうぞ自然体で今の自分を楽しんで生きてください。

勇気があってもなくても

どちらでもいいのです。

思うように生きてください。

 

そして どうしてもチャレンジしたくなった時、

あるいは、逃れられないほど直面した時、

覚悟を決めて前に進めばよいのです。

 

出来るか出来ないか が 問題なのではありません。

今のあなたを そのままで好きでいられるかそうでないか が問題です。

今のあなたを好きでいてください。

そして

もっと好きになるように動いてください。

精一杯ジタバタしたり

つまらないことで悩むような

人間らしさも 愛してください。

泣いたり笑ったり

感情が大きく動くと あなたのカルマは大きく解放されて

もっとスッキリします。

 

カッコ悪くていいんです。

そういうところも

愛される要素です。

 

命はみんな 愛おしいものです。

あなた自身のありのままを愛してください。

ナマケモノ

外側で何が起ころうと ただ一心に生きる。

それが美しいのです

壁はただのイメージ です。あなたが作り出したもの。

実体はありません。