肉体

肉体は 私たちの意識とは別個に 生きています

生命のシステムがこの体を維持しています。

私たちの意識のあずかり知らぬところで、この肉体は活かされています。

あなたは意識的に心臓を止めることはできないし、

意識的に消化吸収をやめることもできないのです。

身体は自然のプログラム通りに成長し、喜怒哀楽を持ち、

やがて老いて 最期に肉体の死を迎えます。

 

この体がどうやって維持されているかは 

最初は知る由もありません。気が付いたら

この肉体の中にいたのです。

 

私たちは 朝 目覚め、自分が居ることを知ります。

 

最近では研究でいろんなことが解明されてきましたが、

その知識を学ぶまでは 自分の身体がどうなってるかも知りません。

 

気が付くと動く手があり、脚があり、

それを使って這い、立ち、歩きます

バランスを取るのはけっこう難しいんです。

何しろとても重たい頭が上に乗っかっていますから

 

その体に乗っかった意識は

身体という乗り物の運転手

 

気が短い運転手は目的地に早く着きたがったり、自分の行く道を阻む者に腹立ちを覚えます。

邪魔者を敵視し、排除したがり、思い通りにいかないとイライラしたり

さらには 乗ってる乗り物に文句言ったりなんかして

なんでこんな体なの?  と。

 

走っている道にも文句を言いたくなります

なんだこの石ころ、なんだあの雑草

なんだあの野良猫

あなたの人生という旅に出てくる登場人物をみな敵にしてしまうなんて

なかなかスリリングな人生ストーリーです

 

 

体の中にあるDNAの情報に忠実に体は維持されて行きます。

そして突発的な変容もあり、様々なパターンが繰り広げられる

これは自然の神秘ですね。

一体何がこんな壮大なプログラムを仕組んだのでしょうか

その根源を神 と呼ぶのかもしれません。

この世界の構造は実に神秘的で精巧です。

 

体のプログラムや、自分が作り出した人生や、自分が降り立った宿命に

文句を言い続けてもあまり良い事はありません。

むしろ悪影響の方がずっと多い

私たちはただ、その景色を見て、その土地を歩いて、その道を楽しむか嫌うか だけなのです。

楽しんでも嫌っても、道は道です。

しかも自分が生まれてくると決めた人生

予想外の出来事を面白がった者勝ち~ scissors